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2017年01月06日

VEGANおせち2017の記録<前編>。

あけましておめでとうございます。

2017年もよろしくお願いします。


先に言っておきます。この記事、むちゃくちゃ長いです。

むちゃくちゃ、長いです。長いので2部構成に編集し直しました。



今回で5回目となるおせち。無事、旅立って行きました。

もうびっくりするくらいに安定性のないおせち5回。我ながら呆れます。

でも、どの回もその時その時の集大成で思い出深く、定点観測のような感じです。




VEGANおせち2017の記録<前編>。
去年のおせちの反省記録によると、”最後に風呂敷などで渡せると良かった”とあったので、
今回は、idea noteさんに相談に行き、滋賀織物を使わせていただきました。
原料の糸は県内産ではないけど、織られたのは滋賀。




友人からの依頼で生まれて初めてのおせち作りで調べまくって、

1件分を作っているはずなのに、10件分くらいあるんじゃないか、というくらいの量と品数を作り、

盛り付けのヘルプに来たエイコちゃんが思わず笑った2013年(この年はツイッターで実況中継していた)、

初めて正式に注文を受け付けることにして価格設定を3万円・1万5千円としてみたはいいが、

3万円のプレッシャーに死にそうになりながらも、

滋賀の農家さんたち・作り手さんの野菜などを集めて改めて滋賀すげぇと幸せをかみしめた2014年

前年のプレッシャーから大々的に受け付けるのをやめ、作るのすらやめようかと思っていたものの、

とても楽しみにしてくれていた方から問い合わせがあり、こっそりひっそり、

音楽かけながらノリッノリで作った2015年

店舗のデリでどんどん新しいおかずが生み出されそれが楽しくて仕方なく、

おせちの傍にあるオマケ的なイメージで”オードブル”として作った2016年

そして、今年。




もうすでに長いですね。ここからまだまだ長いです。この記事。


今回のおせち作りで一番聴いてたTalking Heads。





今回は、内容は全然違うのだけれど、5年前、友人からの依頼で生まれて初めて作った時の感覚にとても似ている気がする。
正直に白状すると、去年はものすごく計画バッチリ立てて計画通りに余裕な感じで作れたのだけど、
新作を一個も生み出さなかったので、個人的にはちょっと物足りない感じで、それが一番の反省だったのである。




そう今回は、原点回帰で、”おせち”というコンセプトで

世界の縁起のいい食べ物を調べまくったので、オリジナル新作が結構入っている。
(5年前、謎のベジかまぼこを作ったみたいな感じで)



ということで、VEGANおせち2016はこんな感じになりました。

VEGANおせち2017の記録<前編>。

全部で18品。盛り付けはエイコちゃん。


お品書き 二〇一七年 新春
一.自家製テンペの押し寿司
二.豆腐燻製二種
三.黒豆
四.ベジチャーシュー
五.皮から手づくりの生春巻き〜自家製スイートチリソース〜
六.自家製熟成テンペの南蛮漬け
七.二種類のさつまいものサラダ
八.四喜丸子 new!
九.ねごんぼ
十.たたきごぼう 〜自家栽培金ごまの香り〜
十一.菊芋とヤーコンの金平 new!
十二.蓮根とアマランサスのサラダnew!
十三.白菜の浅漬け new!
十四.野菜肉味噌のレタス包み new!
十五.菊花蕪
十六.二種の人参の精進海老フライ 〜紅くるり・北之庄菜の紅白タルタルソースで
十七.みずくぐりのもやしと葱の炒め new!
十八.蘿蔔糕(大根餅) new!



では1段ずつの解説。

まずは一の重。

VEGANおせち2017の記録<前編>。
左上から、ねごんぼ・自家製テンペの押し寿司・白菜の浅漬け・精進エビフライ(1)・四喜丸子・精進エビフライ(2)・たたきごぼう・もやしとネギの炒め・黒豆


ねごんぼは、滋賀の郷土料理。根菜の煮しめです。

ゆたかマンのごぼう、のびぃの金時人参、野菜と旅するさんの里芋うーはん(奈良の在来種)、小林ファームさんの大根、そして昆布。
ごぼうがとにかく必須アイテムで、ごぼうを探していたのだけど、ゆたかマンが作っていてくれた。ありがたや〜。

高木家では大晦日と節分に食べます。キヨミ作。



自家製テンペの玄米押し寿司はもはや定番。片山農園さんのみずくぐり、百菜劇場さんのお米。

1番テンペをタレにつけてから、米粉(シバタプラセールファームさんのお米を自家製粉)をまぶして揚げ焼にするのだけど、

漬けダレも贅沢です。

藤居本家さんの旭日に、シバタプラセールファームさんの醤油、三河みりんのプレミアムのがベースなのさ!




白菜の浅漬けは、小林ファームさんのオレンジクイーンという白菜を使っています。

はい、1つ目の新作、縁起アイテム”白菜”。

中国では、白菜は、”百財”と発音が似ていることからとても縁起が良い野菜と認識されているらしく、

今回は必ず白菜は使おうと決めいました。

塩漬けにした段階であまりにも美味しかったので、困ったのだけど、

できるだけ白菜の味を残したくシンプルにほんの少しの酢(富士酢)と昆布とゆずで。




二種の人参の精進海老フライ 〜紅くるり・北之庄菜の紅白タルタルソースで〜。

精進エビフライとしては2014年以来の2度目の登場。

今回マドレで初めて野菜を使わせてもらった愛東に移住1年目の「野菜と旅する」さんの在来種の人参が、

とても面白く。せっかくなので両方主役にしたくて2種類になってしまいましたカット

「八事五寸人参」と、「万福寺大長人参」の2種。もう名前からして面白いよね!

しかも、この万福寺大長が、小さめで、野菜と旅するのまみちゃん自身にとったら心苦しいところだったみたいだけど、

精進エビフライにはもう、ジャストサイズだったので、この子達を見た瞬間、うぉ〜となりました。

VEGANおせち2017の記録<前編>。
「野菜と旅する」まみちゃんの野菜たち。すべて在来種!面白い。
上から、種菜(生春巻きに登場)・うーはん・右が八事五寸人参・左が万福寺大長人参。




VEGANおせち2017の記録<前編>。
そして、おせち作っている途中で、友人が届けてくれた近江八幡の在来野菜・北之庄菜も急遽仲間入り。
タルタルと、生春巻きの具のメインに。ありがとー!




そして、今回の2つ目の新作が、”四喜丸子”。

これがね〜〜〜超超超超つくりたかったのだ!!!

こちらも中国の縁起の良い食べ物からヒントを得て作ったもの。

本来はでっかい肉団子4つ。

で、1個だけやと”獅子頭”という名前で(獅子の頭がめでたいのはなんかわかるよね)

肉団子の下に白菜などの葉野菜を敷いた、あんかけもしくはスープ。

肉団子が、獅子の顔で、白菜がたてがみを表すらしい。

で、四喜丸子は北京バージョンみたいな感じやった気がする。

と、そこから勝手に作ったのが、蓮根の肉団子+レタス+甘酢あん。

どうしても、どうしても、これを作りたくて、これにはどうしても蓮根が必須で、

でも、百菜劇場さんに問い合わせると年内は掘るつもりはないという回答だったので、

自分で掘りに行ってきました。執念。



VEGANおせち2017の記録<前編>。VEGANおせち2017の記録<前編>。VEGANおせち2017の記録<前編>。
多分2〜3時間くらい一心不乱。全身泥だらけ。
掘りに行ったとその日なんて、もうヘットヘトやし次の日もその次の日も筋肉痛やし、
でも、こういう時に改めて、農家さんたちすげーな、となるのだ。


そこに小林ファームさんのネギと、豆光さんの豆腐などを合わせて、

もちろん米粉をまぶして、etcetc。

これは、おせちの定番にしたい一品に仕上がりました。(が、次回はサイズを考えないと入らない。)





続いてたたきごぼう。こちらもキヨミ作。

ゆたかマンのごぼうに、アユミの金ごまを贅沢にた〜〜〜〜っぷり使いました。




そして、出ました、新作3つ目。

もやしとネギの炒め。

もう、なんやねんどこが新作やねん、むっちゃ普通やないか、という声が聞こえてきそうです。

これがね〜〜〜〜kao_10うふふ

今回縁起の良い食べ物を調べまくって非常に興味深かった食材のひとつが”もやし”。

もやしの形が、王権の象徴である”如意”という杖みたいな権力を表す道具に形が似ているらしいことから、

中国では縁起のいい食べ物として、春節に食べられているというのであーるicon12
もう、この時点でおもろい。


そんなもやしに、これまた面白い中国で縁起がいいとされるネギと合わせることに。

ネギは、”葱cong”の発音が、”聪(聡)cong”と同じであることから、聡明さの象徴として縁起がいいとされているらしいのだ。

本当はさらに、ニラ(”韭jiu”の発音が、縁起のいい数字とされる”九jiu”と同じだから縁起がいいらしい。だから実はおせちも今回は九の倍数になっている。笑)も入れたかったけど、旬じゃない、残念!


そう、しかしね、もやしってね〜周りの農家さんは作っていない。

だから、じゃぁ自分で育てちゃえ!てことで、片山農園さんの滋賀在来大豆みずくぐりでもやしを作りました。

VEGANおせち2017の記録<前編>。
21日に浸水するところから始めたので、実は一番日数がかかっているのは、
この極めてシンプルなもやしとネギの炒めだったりするのだ。
毎日2〜3回、世話。発芽しなかったのも半分くらいあったんだけど、感動だね。


おもろかった。ていうか、中国、おもろい。




そして毎年恒例黒豆。

たぬき畑さんのEM栽培の黒豆を、土井善晴さんのレシピをもとに(白砂糖を使わないので、オーガニック粗糖で)

例によって、サビ釘を入れるのにビビりながら、炊きあげました。
土井善晴さんとほぼ日の糸井重里さんの対談記事が、ものすごい沁みる。

そして毎年毎年、黒豆名人のばーちゃん(キヨミとフジイの母)が土井勝さんのレシピで炊いていたという事実を噛み締める。




はい、ようやく一の重が終わりました。

後編に続く。


Talking Headsと並んで今回むっちゃ聞いていたSonic Youth。音楽ガンガン聴き放題で仕込めることの幸せさ。




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